管鮑の交わり

管鮑の交わりの解説

【読み方】
かんぽうのまじわり

【意味】
管鮑の交わりとは、互いに理解し信頼し合った、きわめて親密な関係。

【注釈・由来】
「管鮑」の「管」は春秋時代の斉の管仲、「鮑」はその親友の鮑叔のこと。
親友であった管仲と鮑叔が共に商売をした時、貧しかった管仲は自分の分け前を余計に取ったこともあったが、鮑叔はそれを知っても一言も責めなかった。
それどころか、二人の友情は深まるばかりで、鮑叔は斉の宰相に管仲を推薦したり、管仲は「我を生みし者は父母、我を知る者は鮑叔なり」と語り、二人の友情は生涯変わることなく続いたという」という故事に由来する。
また、『貧交行』で杜甫は「君見ずや管鮑貧時の交わりを、此の道、今人棄てて土の如し(貧しかった頃の管仲と鮑叔の、固く結ばれた友情をご覧なさい。今の時代の人々は、あのような友情を土くれのように捨ててしまった)」と詠んで、二人の親交を称えている。

【出典】
『史記』

【例文】
あの二人の友情は、まさに管鮑の交わりといえるものだった。

【注意】
肉親間での絆の強さに使うのは誤り。
誤用例 「あの兄弟は本当に仲が良くて、まさに管鮑の交わりだ」

管鮑の交わりの関連語

【類義語】
雷陳膠漆/膠漆の交わり/水魚の交わり魚と水/莫逆の交わり/莫逆の友刎頸の交わり/刎頸の友/断金の交わり/断金の契り/断琴の交わり金石の交わり/金蘭の契り/心腹の友/知音

【対義語】

【英語のことわざ】
・A Damon and Pythias friendship.(ダモンとピュティオスの仲=無二の親友)

【索引語】
管鮑交わり

【分類】
人間関係 > 友人・仲間・付き合い

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